タバコで子宮頸がん原因ウイルスへの感染リスク上昇
ヒトパピローマウイルス(HPV)のいくつかの型には「尖圭(せんけい)コンジローマ」
と呼ばる性感染症の原因になり、性器や肛門周辺にイボを発症させます。
一方ハイリスク型又は悪性型と呼ばれる型は子宮頸がんの原因ウイルスで、
この度の調査で喫煙とがん発生率に関連性があることが分かりました。
○ 概要
HPV(ヒトパピローマウイルス)の中でも特に危険度の高い16型は、
喫煙量に比例して口の中で感染する危険性が高まる。
◎ 調査結果
○ 対象者
18~59歳の米国人6,887人
○ 口の中のHPV・16型感染率
オーラルセックスでは喫煙者(無煙タバコを含む)の感染率は非喫煙者の3倍以上。
(喫煙者2.0%と非喫煙者0.6%)
○ 血液や尿の検査結果
1日3~4本の喫煙に相当する数値ごとにHPV・16型への感染リスクが1.31~1.68倍に上昇。
喫煙量(受動喫煙を含む)が増えるに伴い感染リスクも高い。
○ 調査機関と掲載誌
・米ジョンズホプキンス大学医学部のCarole Fakhry氏ら
・2016年10月8日発行の米医学誌「JAMA」(2014; 312: 1465-1467)に報告。
○ 調査の結論
HPV感染とがん罹患率はタバコが影響していることを評価する必要がある。
ヒトパピローマウイルス(HPV)の概要と検査法
ヒトパピローマウイルス(HPV)は100種類以上の型があるとされ、殆どの型は
正常な免疫力であれば消失したり無症状です。
その内のいくつかの型の疾患は「尖圭(せんけい)コンジローマ」と呼ばれ、
性器や肛門周辺にできるイボが主な症状です。
しかし「ハイリスク型又は悪性型」と呼ばれる、16、18、31、52、58型などは
性交渉やオーラルセックスなどで感染するとがんになりやすいタイプです。
口腔に感染すると中咽頭扁平上皮がんの原因となり、子宮頸部に感染すると
子宮頸がんを誘発させるウイルスです。
他の性感性症であるクラミジアや淋菌などと同時に感染するケースもありますので、
思い当たる行為がある場合の不安解消や一度も検査を受けた事が無く、未確認の
ケースでは欠かせない検査となります。
〇 分かりやすくまとめられたページはコチラ
尖圭コンジローマ、ヒトパピローマウイルス、子宮頸がん・・・どう関係あるの?
なお、子宮頸がん検査はDNA検査と細胞診検査があり、細胞診検査を追加すると
100%近い検出率まで上がりますので、不安な方や今まで一度も受診した事がない
方はお薦めします。
〇 DNA検査・・・HPV感染の有無を検査します。
〇 細胞診検査・・・がん細胞の有無に加え、細胞のがん化への進行度も
専門の技師が顕微鏡で確認検査します。
自宅でできる子宮頚がん検査キットの紹介
◆ GME子宮頸がん(細胞診)と、ヒトパピローマウイルス(DNA検査)
GME子宮頸がん+HPV検査セット女性
採取キットの先端部
検査を受ける時期と検査方法・・・随時検査可能。
1 膣(ちつ)②(性器)トリコモナス・カンジダ・HPV膣分泌物検査(女性)
2 子宮頸がん検査(子宮頸部擦過物)
◆ STDチェッカー タイプI(女性用)
STD Checkerヒトパピローマウイルス(悪性型)・・・DNA検査のみ